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エスパルスがオリジナル10に入った経緯

【オリジナル10とは】

オリジナル10(オリジナルテン)とは、1992年に日本サッカーリーグ(Jリーグ)が発足した時に加盟した10クラブを指す通称。10クラブのうち清水エスパルス以外の9クラブは日本サッカーリーグに所属していた。

 

【エスパルスが選定された経緯】

Jリーグの発足に当たって、後に初代Jリーグチェアマンを務めることとなる川淵三郎氏をはじめとするプロリーグ検討委員会は、
①団体の法人化
②フランチャイズ制の確立
③スタジアムの確保
④下部組織の保有と充実
⑤プロ選手の数、および監督の資格など
⑥分担金の拠出
⑦日本サッカー協会の指示に従う
など7つの要件を提示した。提示された7つの参加要件は、とても高いハードルと思われたが、委員会の予想をはるかに超える応募が殺到したため、初年度参加クラブを10クラブにすることに決まった。
選定の際、地域バランスを考慮して、日本サッカーリーグ1部加盟クラブの古河電工、三菱自工、読売クラブ、日産自動車、全日空、トヨタ自動車、松下電器、マツダの8クラブの加盟がまずは内定した。そして残り2枠を清水FC、ヤマハ発動機、ヤンマー、日立製作所、フジタ、住友金属の6クラブで争うこととなった。共に静岡県をホームタウンとした清水とヤマハは、プロリーグ検討委員会が両者の一本化を働きかけたが、最後まで両者は単独での参加を希望した。
清水FCは、当時、静岡県リーグ所属であり資金的な問題と現状の戦力からプロ化などありえないと思われていた。しかし検討委員会の委員たちの気持ちが傾いたのは、「清水は子供たちの育成から始めて、長い時間を掛けて今のサッカー王国の土壌を築いてきた。これから創るプロリーグには、草の根で活動してきたようなチームが必要ではないか」という川淵氏の言葉だった。